TUTORIAL:KATANA
※ご注意※
すり合わせや楽器の調整に不安を感じる方は、無理にこの作業を行わないでください。
迷ったときは、いつでもメールにてご相談ください。無理な作業は、楽器の破損につながる恐れがあります。
無理な作業、不適切な作業による楽器の破損につきましては、当方は責任を負いかねます。ご了承ください。
KATANA、nanoKATANAは、Lite版に比べ、道具の底面の弧の調整ができるという利点があります。
ここでは、弧の調整方法のポイントを説明しております。
弧がかかっているかを確認するためには、こちらをご覧ください。
- まず最初に、弦楽器を最適な状態にセットアップしましょう。このとき、フレットが弦の摩擦で磨耗しすぎている部分がないかを確認します。磨耗しすぎているフレットがある場合は、まず、フレットの交換を行う必要があります。
- 弦と弦の間のフレット上に、三角形の部品を置きます。縦方向(第一フレット~最終フレット)のネックが最もカーブしている場所にひとつ置き、両端に残りの二つを置きます。横方向(第1弦~最終弦)については、真ん中あたり(4弦の楽器なら第2弦と第3弦の間)に置くのがおすすめです。
- もし、ネックの弧が著しく大きい場合は、第1フレット~通常使うフレットまでを縦方向と見立ててください。(最終フレットをほとんど使用しない場合は、そこに三角の部品をおいて調整する必要はありません)
- 部品の上に、RECTIFY Masterを乗せ、3つの部品と底面の間に隙間がなくなるよう、RECTIFY Masterの弧を調整します。調整ができたら、三角形の部品は外します。
- 次に、マジックスイッチを弦の下に挿入し、弦を持ち上げます。最初に持ち上げる弦2本は、最も太い弦とその隣の弦がよいでしょう。
挿入する場所は、ナットと第一フレットの中間地点辺りです。
- 2本の弦が持ち上がったら、2本の弦の間からRECTIFY Masterの底面を傾けて、支柱が弦に触れるまで挿入します。支柱が弦に触れたら、残りの底面を弦の下に入るよう、下げていきましょう。そして、 RECTIFY Masterをマジックスイッチのそばに寄せます。
- RECTIFY Masterの中間よりすこしナット寄りの場所に中指を載せ、軽く抑えるようにします。そして、もう一方の手でネックの中心辺りを下から支えた状態で、まずは軽く前後に動かしてください。
- 最初は、支柱の側面が左側の弦に触れる位置から開始し、前後に動かしながら徐々に右にスライドさせ支柱の反対側の側面が右側の弦に触れるまで繰り返します。
- 次に、X方向に動かします。左上から右下、右下から左上に数回動かしましょう。強い力を加える必要はありません。
- 7~9の動きを1セットとし、1セット終わるごとに、RECTIFY Masterを外してフレットを見てみます。すべてのフレット上に研磨した跡が見られるようになるまで繰り返してください。この状態になったら、この弦の エリアでの作業は終了です。次の弦に移りましょう。
- すべての弦の間で研磨を行ったら、すり合わせは完了です。
※ハンドルは120度以上回さないでください。
※ご使用後は、調整した弧を一度クリア(カーブを描いていないまっすぐな状態)してください。長期間弧を描いたまま放置すると、その形状を記憶してしまい、別の弧で調整を行うときに、うまく弧を合わせられなくなる場合があります。
RECTIFY Masterを使ったすり合わせおよび仕上げの流れは、以下のチュートリアルビデオ(日本語で頑張ってます)をご覧ください。
【弧がかかっているかの確認方法】
KATANAシリーズの描く弧についてですが、元々ネックの弧自体がまっすぐを基準として数ミリ単位のものですので、ぱっと見て弧の大きさが確認できるほど大きく変化はいたしません。
以下の3つの方法で微妙に弧がかかっていることを確認でます。
ハンドルを回すときはハンドルが固くなりますので、怪我をしないよう、安全のため、軍手やタオル等を巻いてひねってください。
<テーブルを使って確認する>
1.「平らなテーブル」の上にハンドルをゆるめた状態(まっすぐの状態)のKATANAをのせます。このとき、ヤスリ面がテーブルに触れるようにおいてください。
その状態でハンドル部分と先端部分を交互に上から押してみても特にガタガタしないはずです。
2. 次に、ハンドルの遊びがなくなる部分から90度~120度ほど回し、もう一度テーブルの上にのせます。
同じようにハンドル部分と先端部分を交互に上から押してみると、今度はガタガタとなるはずです。
<光にかざして確認する>
1. ハンドルがゆるい状態で、ハンドルをご自分の手元に持ち、ヤスリ面が左側面にきている状態でKATANAの先端を室内灯などの光の方向にかざします。このときはヤスリ面の側面に弧がかかっていない状態です。
2. 次に、ハンドルの遊びがなくなる部分から90度~120度ほど回し、同じように光の方向にかざしてみます。
ハンドル側から見て、KATANAの先端部分に向かって緩やかな弧が確認できると思います。(半円ではなく、刀のような弧になります)
<ペンを使って確認する>
1. ハンドルをゆるめた状態(まっすぐの状態)のKATANAを紙の上に横向き(ヤスリ面と紙が垂直になる感じです)に置き、ヤスリ面に沿って紙に線を引きます。(まっすぐの線が書けるはずです)
2. 次に、ハンドルの遊びがなくなる部分から90度~120度ほど回し、同じように横向きにおき、ヤスリ面に沿って紙に線を引きます。
最初に引いた線と比べて、KATANAの先端方向に向かって弧が描かれていると思います。
※ハンドルは120度以上回さないでください。
※また、ご確認後は、ハンドルをゆるい状態に戻し、調整した弧カーブを描いていないまっすぐな状態にしてください。長期間弧を描いたまま放置すると、その形状を記憶してしまい、別の弧で調整を行うときに、うまく弧を合わせられなくなる場合があります。